5年前、指揮者の夏目俊平はウィーンで大成功を収めたが、その時に娘の響に最悪の出来事が起きていた。
5年後の2023年、俊平は家族と離れ離れになっていた。そんな中、元妻の志帆から子育ての手伝いを求められ、20年ぶりに帰国する。しかし、響は冷たく、家事もできない俊平は困難に直面する。
そこへ、存続の危機にある市民オーケストラ「晴見フィル」の指揮を頼まれる。当初は固辞するが、やがて指揮を引き受けることに。しかし、晴見フィルを巡る市の圧力や内紛、演奏会場の確保問題など次々と困難が立ちはだかる。
一方、志帆が日本にいたことや、5年前の真実が明らかになっていく。さらに、響の上司から晴見フィルを妨害するよう指示されるなど、家族の問題も深刻化する。
しかし、俊平と響は音楽を通して和解。晴見フィルは最後の演奏会に向けて活動を続けるが、資金難や場所確保の課題に直面する。そんな中、副団長の古谷や俊平の周りの人々の尽力で、演奏会の開催に望みがつながっていく。
最終的に、晴見フィルの存続をかけた仙台のコンクールに臨むことになるが、そこで俊平にドイツの指揮者オファーが届き、音楽家としての将来を選ばねばならなくなる。