宮本歩は整形外科医として働くために、11年ぶりに故郷の長野県松本市に戻る。しかし、着任早々、整形外科と並行して山岳診療科を兼務するよう命じられる。山岳医療の知識がない彼は戸惑いながらも、山岳看護師の鮎川玲や同僚たちと協力し、救助活動や外来診療に奔走する日々が始まる。
ある日、山岳診療中に遭難事故が発生し、軽装の若者たちが倒れている現場に急行するが、突如ある患者の容態が急変。歩は現場で必死に応急処置を施しながらも、自らの未熟さに直面する。山岳診療科の主任である江森岳人は、国際山岳医としての経験を持ち、歩の頼もしい味方となるが、彼にも過去に負った心の傷があった。
一方、周子院長は、山岳医療を充実させるために病院に救助ヘリを導入しようとするが、日本で前例のない取り組みに対して県の視察担当者からの評価が厳しい。そんな中、山岳ツアーで落雷事故が発生し、江森や鮎川が過去の出来事と向き合わざるを得ない状況に。歩もまた、自身のトラウマと向き合いながら、山での命を守るべく奮闘する。
過去の事故や山岳医療の現実に直面する中で、歩は仲間たちと共に山岳診療の意義を問い直し、成長していく姿が描かれる。