この作品は、市役所勤務の小森洸人(柳楽優弥)と、自閉スペクトラム症の弟・美路人(坂東龍汰)の兄弟の日常に、突然「ライオン」と名乗る少年(佐藤大空)が現れることから始まるヒューマンサスペンスです。両親を亡くし、弟のルーティーンを大切にしてきた洸人は、変化を嫌う美路人のためにライオンを警察に預けようとしますが、ライオンが持つスマホのメッセージから、過去のある人物を思い出します。
さらに、ライオンの体にアザがあることに気づいた頃、別の県では橘祥吾(向井理)が母子行方不明届を出しており、その事件が世間を騒がせるようになります。次第に、ライオンがその行方不明の母親の息子ではないかという疑惑が浮かび上がってきます。
突然現れたライオンに戸惑う兄弟でしたが、共に過ごすうちに徐々に心を通わせていきます。しかし、ライオンの母親である橘愛生(尾野真千子)の失踪事件を追う記者(桜井ユキ)や、愛生の夫である祥吾も絡み、事態は複雑に展開していきます。ライオンを置いていったのは誰なのか、ライオンは何者なのか、様々な謎が交錯する中で、洸人たちはライオンを守ろうと奔走します。
この作品は、どんな境遇でも大切なものを守るために必死に生きる人々の姿を通して、家族愛や兄弟愛を描いています。平穏な日常が崩れ、嵐のような出来事に巻き込まれていく兄弟と、彼らを取り巻く人々の関係性が、サスペンス要素を交えながら描かれていきます。